第5章 積分法

積分法の総合問題(1)
─ 計算技法の横断的訓練

これまでに学んだ不定積分・定積分の技法を一つひとつ確認するのではなく、複数の手法を横断的に駆使する総合問題に取り組みます。置換・部分積分・部分分数分解の選択判断、漸化式を利用した定積分の計算、そして区分求積法による極限の問題を体系的に扱い、積分法の全体像を俯瞰する力を鍛えます。

1手法の選択判断 ─ 何を見て何を選ぶか

積分の総合問題で最初に求められるのは、与えられた被積分関数を見て「どの手法が最も有効か」を素早く判断する力です。この判断は、被積分関数の構造の読み取りに基づきます。

💡 積分の手法選択 ── 構造を読む3つの視点

視点1:合成関数の微分が隠れていないか? → 置換積分の候補

$f(g(x))g'(x)$ の形を探す。例えば $\dfrac{2x}{1+x^2}$ は $g(x) = 1+x^2$ の微分 $g'(x) = 2x$ が分子にある。

視点2:異なる種類の関数の積になっていないか? → 部分積分の候補

多項式 $\times$ 指数関数、多項式 $\times$ 対数関数、多項式 $\times$ 三角関数など。

視点3:有理式(分数式)か? → 部分分数分解の候補

$\dfrac{P(x)}{Q(x)}$ で $\deg P < \deg Q$ なら部分分数分解を試みる。

判断力を磨く実例

被積分関数判断のポイント最適な手法
$\dfrac{\log x}{x}$$(\log x)' = \dfrac{1}{x}$ が残り部分に含まれる$t = \log x$ で置換
$x^2 e^x$多項式 $\times$ 指数関数の積部分積分を2回
$\dfrac{1}{x^2-1}$分母が因数分解可能な有理式$\dfrac{1}{(x-1)(x+1)}$ に部分分数分解
$\dfrac{x}{\sqrt{1-x^2}}$$\left(\sqrt{1-x^2}\right)' = \dfrac{-x}{\sqrt{1-x^2}}$$t = 1-x^2$ で置換
$x\log x$$\log x$ は微分で簡単に、積分で複雑になる部分積分($u = \log x$, $v' = x$)
⚠️ 落とし穴:$\displaystyle\int\frac{1}{x^2+1}\,dx$ と $\displaystyle\int\frac{x}{x^2+1}\,dx$ の混同

✗ 誤:$\displaystyle\int\frac{1}{x^2+1}\,dx = \frac{1}{2}\log(x^2+1) + C$

○ 正:$\displaystyle\int\frac{1}{x^2+1}\,dx = \arctan x + C$(分子に $x$ がないので置換ではなく逆三角関数)

$\displaystyle\int\frac{x}{x^2+1}\,dx = \frac{1}{2}\log(x^2+1) + C$ は正しいですが、分子に $x$ がない場合は $\arctan x$ です。分子の構造を慎重に確認しましょう。

⚠️ 落とし穴:部分分数分解の前に次数を確認

✗ 誤:$\dfrac{x^3}{x^2-1}$ をいきなり部分分数分解しようとする

○ 正:分子の次数 $\ge$ 分母の次数のときは、まず多項式の割り算を行い $\dfrac{x^3}{x^2-1} = x + \dfrac{x}{x^2-1}$ としてから部分分数分解

部分分数分解は「(分子の次数)$<$(分母の次数)」のときに使う手法です。

2部分分数分解と対数積分の総合

有理式の積分における部分分数分解は、計算量が多く正確さが求められます。ここでは、分母の因数分解パターンごとの処理法をまとめた上で、対数関数を含む積分との融合を扱います。

📐 部分分数分解のパターン

1次因子の積:$\dfrac{1}{(x-a)(x-b)} = \dfrac{1}{a-b}\left(\dfrac{1}{x-a} - \dfrac{1}{x-b}\right)$

重根を含む:$\dfrac{1}{(x-a)^2(x-b)} = \dfrac{A}{x-a} + \dfrac{B}{(x-a)^2} + \dfrac{C}{x-b}$

2次因子を含む:$\dfrac{1}{(x^2+a^2)(x-b)} = \dfrac{Ax+B}{x^2+a^2} + \dfrac{C}{x-b}$

※ 2次因子 $x^2+a^2$ は実数範囲でこれ以上因数分解できないため、分子は $Ax+B$(1次式)とおきます。

例:$\displaystyle\int\frac{x^2+1}{x(x-1)^2}\,dx$

▷ 計算

$$\frac{x^2+1}{x(x-1)^2} = \frac{A}{x} + \frac{B}{x-1} + \frac{C}{(x-1)^2}$$

通分して $x^2+1 = A(x-1)^2 + Bx(x-1) + Cx$

$x = 0$:$1 = A$、$x = 1$:$2 = C$、$x$ の係数比較:$1 = A + B$ より $B = 0$

$$\int\frac{x^2+1}{x(x-1)^2}\,dx = \int\left(\frac{1}{x} + \frac{2}{(x-1)^2}\right)dx = \log|x| - \frac{2}{x-1} + C$$

💡 部分分数分解の本質:「分母を単純化する」

部分分数分解の目的は、複雑な分母をもつ分数を、$\dfrac{1}{x-a}$ や $\dfrac{1}{(x-a)^n}$ のように原始関数が直ちにわかる単純な分数の和に分解することです。これにより、各項を独立に積分できます。

🔬 深掘り:ヘヴィサイドの被覆法

電気工学者ヘヴィサイドが考案した「被覆法(cover-up method)」は、部分分数の係数を素早く求める方法です。例えば $\dfrac{1}{(x-1)(x-2)(x-3)}$ の $\dfrac{A}{x-1}$ の係数 $A$ は、元の式で $(x-1)$ を「覆い隠して」$x = 1$ を代入すれば $A = \dfrac{1}{(1-2)(1-3)} = \dfrac{1}{2}$ と即座に得られます。重根がない場合に特に有効です。

3漸化式を利用した定積分 ─ $I_n$ の世界

定積分が自然数 $n$ を含むとき、$I_n$ と $I_{n-2}$ などの間に漸化式(隣接する項の関係式)が成り立つことがあります。これを利用すれば、複雑な定積分を基本的な値から順に求められます。

📐 三角関数の定積分の漸化式

$I_n = \displaystyle\int_0^{\pi/2}\sin^n x\,dx = \int_0^{\pi/2}\cos^n x\,dx$ に対して:

$$I_n = \frac{n-1}{n}I_{n-2} \quad (n \ge 2)$$

初期値:$I_0 = \dfrac{\pi}{2}$、$I_1 = 1$

※ この漸化式はウォリスの公式の基礎であり、部分積分から導かれます。

漸化式の導出

▷ $I_n = \dfrac{n-1}{n}I_{n-2}$ の導出

$I_n = \displaystyle\int_0^{\pi/2}\sin^n x\,dx$ に対し、$\sin^n x = \sin^{n-1}x \cdot \sin x$ として部分積分する。

$u = \sin^{n-1}x$($u' = (n-1)\sin^{n-2}x\cos x$)、$v' = \sin x$($v = -\cos x$)

$$I_n = \left[-\sin^{n-1}x\cos x\right]_0^{\pi/2} + (n-1)\int_0^{\pi/2}\sin^{n-2}x\cos^2 x\,dx$$

境界項は $0$。$\cos^2 x = 1 - \sin^2 x$ を用いて:

$$I_n = (n-1)\int_0^{\pi/2}\sin^{n-2}x(1-\sin^2 x)\,dx = (n-1)(I_{n-2} - I_n)$$

$$I_n + (n-1)I_n = (n-1)I_{n-2} \quad \Longrightarrow \quad nI_n = (n-1)I_{n-2}$$

$$\therefore\; I_n = \frac{n-1}{n}I_{n-2}$$

漸化式の適用例

$I_6 = \displaystyle\int_0^{\pi/2}\sin^6 x\,dx$ を求めます。

$$I_6 = \frac{5}{6}I_4 = \frac{5}{6}\cdot\frac{3}{4}I_2 = \frac{5}{6}\cdot\frac{3}{4}\cdot\frac{1}{2}I_0 = \frac{5}{6}\cdot\frac{3}{4}\cdot\frac{1}{2}\cdot\frac{\pi}{2} = \frac{5\pi}{32}$$

⚠️ 落とし穴:$I_0$ と $I_1$ の使い分け

✗ 誤:$I_5$ を計算する際に $I_0 = \dfrac{\pi}{2}$ を初期値として使う

○ 正:$I_5 = \dfrac{4}{5}I_3 = \dfrac{4}{5}\cdot\dfrac{2}{3}I_1 = \dfrac{4}{5}\cdot\dfrac{2}{3}\cdot 1 = \dfrac{8}{15}$($n$ が奇数のときは $I_1 = 1$ が初期値)

漸化式は2つ前の項に帰着するので、偶数なら $I_0 = \dfrac{\pi}{2}$、奇数なら $I_1 = 1$ が初期値です。結果に $\pi$ が含まれるか否かが変わります。

他の漸化式パターン

$J_n = \displaystyle\int_0^1 x^n e^x\,dx$ とおくと、部分積分により:

$$J_n = \left[x^n e^x\right]_0^1 - n\int_0^1 x^{n-1}e^x\,dx = e - nJ_{n-1}$$

初期値 $J_0 = e - 1$ から $J_1 = e - J_0 = e - (e-1) = 1$、$J_2 = e - 2J_1 = e - 2$ と順に求められます。

💡 漸化式の本質:複雑な計算の「階段化」

$I_n$ を直接計算するのは困難でも、$I_n$ と $I_{n-2}$(または $I_{n-1}$)の関係式を部分積分で見つけ、初期値から一段ずつ階段を上るように計算できます。漸化式は、複雑な問題を「基本的な値+繰り返し操作」に帰着させる手法です。

🔬 深掘り:漸化式とウォリスの公式

$I_n$ の漸化式を繰り返し用いると、$\dfrac{I_{2n}}{I_{2n+1}} \to 1$($n \to \infty$)であることと合わせて、ウォリスの無限乗積 $\dfrac{\pi}{2} = \displaystyle\prod_{k=1}^{\infty}\frac{(2k)(2k)}{(2k-1)(2k+1)}$ が導かれます。定積分の漸化式が無限乗積を通じて $\pi$ の値につながるという、美しい結果です。

4区分求積法 ─ 和の極限を積分で求める

区分求積法は、リーマン和の定義に立ち返り、和の極限を定積分として求める手法です。入試では「$\displaystyle\lim_{n \to \infty}\frac{1}{n}\sum_{k=1}^{n}f\!\left(\frac{k}{n}\right) = \int_0^1 f(x)\,dx$」の形で出題されます。

📐 区分求積法

$$\lim_{n \to \infty}\frac{1}{n}\sum_{k=1}^{n}f\!\left(\frac{k}{n}\right) = \int_0^1 f(x)\,dx$$

より一般に:

$$\lim_{n \to \infty}\frac{b-a}{n}\sum_{k=1}^{n}f\!\left(a + \frac{(b-a)k}{n}\right) = \int_a^b f(x)\,dx$$

※ $\dfrac{1}{n}$ が「幅 $dx$」に、$f\!\left(\dfrac{k}{n}\right)$ が「高さ $f(x)$」に対応します。

区分求積法の読み取り方

問題で与えられた和を区分求積法の形に変形するには、次の手順を踏みます。

  1. $\dfrac{1}{n}$ を括り出す(全体を「$\dfrac{1}{n} \times$ 何か」の形にする)
  2. $\Sigma$ の中身を $f\!\left(\dfrac{k}{n}\right)$ の形に読み替える
  3. 対応する $f(x)$ と積分区間 $[0,1]$ を特定する
▷ 例:$\displaystyle\lim_{n\to\infty}\sum_{k=1}^{n}\frac{1}{n+k}$

$$\sum_{k=1}^{n}\frac{1}{n+k} = \sum_{k=1}^{n}\frac{1}{n}\cdot\frac{1}{1 + \frac{k}{n}} = \frac{1}{n}\sum_{k=1}^{n}f\!\left(\frac{k}{n}\right)$$

ここで $f(x) = \dfrac{1}{1+x}$ です。よって:

$$\lim_{n\to\infty}\sum_{k=1}^{n}\frac{1}{n+k} = \int_0^1\frac{1}{1+x}\,dx = [\log(1+x)]_0^1 = \log 2$$

⚠️ 落とし穴:$\Sigma$ の範囲と積分区間の対応

✗ 誤:$\displaystyle\sum_{k=0}^{n-1}$ でも $\displaystyle\sum_{k=1}^{n}$ でも結果は同じだから気にしなくてよい

○ 正:$n \to \infty$ の極限では確かに結果は一致するが、途中経過で $f(0)$ や $f(1)$ の発散に注意が必要な場合がある

例えば $f(x) = \dfrac{1}{\sqrt{x}}$ は $x = 0$ で発散するので、$k = 0$ を含む和は扱えません。積分区間も $(0, 1]$ の広義積分になります。

応用例:$\displaystyle\lim_{n\to\infty}\left(\frac{1}{n}\right)^n \cdot n!$ 的な形

$\displaystyle\lim_{n\to\infty}\frac{1}{n}\sum_{k=1}^{n}\log\frac{k}{n}$ の形にすると、$\displaystyle\int_0^1\log x\,dx = -1$ が得られます。これを利用して:

$$\lim_{n\to\infty}\left(\frac{n!}{n^n}\right)^{1/n} = \lim_{n\to\infty}\exp\!\left(\frac{1}{n}\sum_{k=1}^{n}\log\frac{k}{n}\right) = e^{-1} = \frac{1}{e}$$

🔬 深掘り:スターリングの近似

上の結果は、スターリングの近似 $n! \approx \sqrt{2\pi n}\left(\dfrac{n}{e}\right)^n$ の一部を反映しています。$\left(\dfrac{n!}{n^n}\right)^{1/n} \to \dfrac{1}{e}$ は「$n!$ が $\left(\dfrac{n}{e}\right)^n$ のオーダーで成長する」ことを意味します。区分求積法は、離散的な組合せ論の問題にも連続的な解析の道具を持ち込める強力な手法です。

5総合的な積分計算の実戦力

この節では、複数の技法を自在に切り替えながら解く必要がある問題の考え方を整理します。入試の積分問題を解くための実戦的な心構えを身につけましょう。

「行き詰まったとき」のチェックリスト

計算が進まないときは、次のチェックリストを順に確認します。

  1. 式変形を忘れていないか? ── 三角関数の公式、指数法則、因数分解など
  2. 別の置換を試みたか? ── $t = \tan\dfrac{x}{2}$、$t = e^x$、$x = a\sin\theta$ など
  3. 部分積分の役割分担を変えてみたか? ── $u$ と $v'$ を逆にする
  4. 定積分の対称性を使えないか? ── $f(a-x)$ への置換
  5. 漸化式の構造はないか? ── パラメータ $n$ を含む場合
💡 実戦で最も大切なこと

積分の総合問題は、「公式を覚えていれば解ける」タイプの問題ではありません。被積分関数を様々な角度から観察し、最も有効な変形を見つけ出すことが求められます。日頃の演習では「なぜこの手法が有効なのか」を意識して、手法の選択眼を養いましょう。

複合的な例:$\displaystyle\int_0^1 \frac{\log(1+x)}{1+x^2}\,dx$

この定積分は直接計算が難しいですが、$x = \tan\theta$ と置換すると:

$$\int_0^1 \frac{\log(1+x)}{1+x^2}\,dx = \int_0^{\pi/4}\log(1+\tan\theta)\,d\theta$$

ここで $\theta \to \dfrac{\pi}{4} - \theta$ の対称性を使うと:

$$\int_0^{\pi/4}\log\!\left(1+\tan\!\left(\frac{\pi}{4}-\theta\right)\right)d\theta = \int_0^{\pi/4}\log\frac{2}{1+\tan\theta}\,d\theta$$

$1 + \tan\!\left(\dfrac{\pi}{4}-\theta\right) = 1 + \dfrac{1-\tan\theta}{1+\tan\theta} = \dfrac{2}{1+\tan\theta}$ を用いました。2つの式を加えると:

$$2I = \int_0^{\pi/4}\left(\log(1+\tan\theta) + \log\frac{2}{1+\tan\theta}\right)d\theta = \int_0^{\pi/4}\log 2\,d\theta = \frac{\pi}{4}\log 2$$

よって $I = \dfrac{\pi}{8}\log 2$ です。置換と対称性を組み合わせた見事な解法です。

⚠️ 落とし穴:$\tan\left(\frac{\pi}{4} - \theta\right)$ の変形ミス

✗ 誤:$\tan\!\left(\dfrac{\pi}{4} - \theta\right) = 1 - \tan\theta$

○ 正:$\tan\!\left(\dfrac{\pi}{4} - \theta\right) = \dfrac{1 - \tan\theta}{1 + \tan\theta}$(加法定理)

$\tan$ の加法定理は $\tan(\alpha - \beta) = \dfrac{\tan\alpha - \tan\beta}{1 + \tan\alpha\tan\beta}$ です。分母を忘れると結果が変わります。

🔬 深掘り:フーリエ解析と対数積分

$\displaystyle\int_0^1\frac{\log(1+x)}{1+x^2}\,dx = \frac{\pi}{8}\log 2$ は、フーリエ級数論やディリクレのベータ関数の特殊値として知られる結果です。このような「閉じた形の値をもつ定積分」は解析的整数論でも重要な役割を果たします。

まとめ

✅ 確認テスト

Q1. $\displaystyle\int\frac{2x+3}{x^2+3x+2}\,dx$ の第一手は何か?

▶ 答えを見る
分子が分母の微分 $(2x+3)$ に等しいので、$t = x^2+3x+2$ と置換。$\displaystyle\int\frac{dt}{t} = \log|t| + C = \log|x^2+3x+2| + C$

Q2. $I_n = \displaystyle\int_0^{\pi/2}\sin^n x\,dx$ の漸化式は?

▶ 答えを見る
$I_n = \dfrac{n-1}{n}I_{n-2}$($n \ge 2$)。初期値は $I_0 = \dfrac{\pi}{2}$、$I_1 = 1$。

Q3. $\displaystyle\lim_{n\to\infty}\frac{1}{n}\sum_{k=1}^{n}\sqrt{\frac{k}{n}}$ を定積分で表すと?

▶ 答えを見る
$\displaystyle\int_0^1\sqrt{x}\,dx = \left[\frac{2}{3}x^{3/2}\right]_0^1 = \frac{2}{3}$

Q4. $\displaystyle\int\frac{1}{x^2-4}\,dx$ を部分分数分解で求めよ。

▶ 答えを見る
$\dfrac{1}{(x-2)(x+2)} = \dfrac{1}{4}\left(\dfrac{1}{x-2} - \dfrac{1}{x+2}\right)$ より $\dfrac{1}{4}\log\left|\dfrac{x-2}{x+2}\right| + C$

Q5. $J_n = \displaystyle\int_0^1 x^n e^x\,dx$ の漸化式は?

▶ 答えを見る
$J_n = e - nJ_{n-1}$(部分積分 $u = x^n$, $v' = e^x$ より)。初期値 $J_0 = e - 1$。

入試問題演習

問題 1 LEVEL A 部分分数分解

次の不定積分を求めよ。

$$\int\frac{3x+1}{(x+1)(x^2+1)}\,dx$$

▶ 解答を表示
解答

部分分数分解:$\dfrac{3x+1}{(x+1)(x^2+1)} = \dfrac{A}{x+1} + \dfrac{Bx+C}{x^2+1}$

通分して $3x+1 = A(x^2+1) + (Bx+C)(x+1)$

$x = -1$:$-2 = 2A$ より $A = -1$

$x^2$ の係数:$0 = A + B$ より $B = 1$

定数項:$1 = A + C$ より $C = 2$

$$\int\left(-\frac{1}{x+1} + \frac{x+2}{x^2+1}\right)dx = -\log|x+1| + \frac{1}{2}\log(x^2+1) + 2\arctan x + C$$

ここで $\dfrac{x+2}{x^2+1} = \dfrac{x}{x^2+1} + \dfrac{2}{x^2+1}$ と分けて積分しました。

解説

方針:基本的な積分公式を適用する。

採点ポイント
  • 部分分数の形の設定 … 2点
  • 係数 $A, B, C$ の決定 … 3点
  • $\dfrac{x}{x^2+1}$ と $\dfrac{2}{x^2+1}$ の分離 … 2点
  • 正しい最終答 … 3点
  • $\dfrac{x}{x^2+1}$ と $\dfrac{2}{x^2+1}$ の分離 … 2点
  • 正しい最終答 … 3点